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プラスチックリサイクルは、シック・プラスチックリサイクル!

 2023年2月10日に東京大学大学院の山室教授が「プラスチックリサイクル施設を建てさせてはいけない」というブログを公開されました。2023年2月号発行の「日本の科学者Vol.58」には書評を含め6つの記事が書かれており、プラスチックリサイクル施設の建設の話が出たら断固反対すべきと訴えております。

 

 プラスチックリサイクル施設を建てさせてはいけない(Limmplogy 自ら環境を考える)

 

 1980年代中頃に米国が使用から初まった「3R 」(リユース・リデュース・リサイクル)が世間に浸透し、その一部分だけを切り取って、再利用ができるプラスチックリサイクル=環境にやさしい、という無意識の中の先入観が、杉並病や寝屋川病の悲劇をどこ吹く風とさせてしまっているのではないかと感じます。

 

 以前も書きましたが、「杉並病」「寝屋川病」の両名称は、この悲劇の被害者から見れば忘れたくない言葉であるのに、未だ日本の中の狭い地域でしか認知されておらず、この市区から離れた地域に済む方々には届いていません。そこには「ご存知ですか?」「知っていますか?」このアプローチを第一歩として啓蒙活動を続けていかねば広がりが見えてこない。この活動が実を結んだとき、杉並・寝屋川以外の地区での建設運動見直しの輪が広がっていくのではないかと考えました。

 

 その輪を広げていくために、例えばこの病を「シック・プラスチックリサイクル」と呼称できるようになれば、居住地域の周りにその建設計画があった時に「そういえば…」という入り口がやっとできることになるのかと思うのです。

 

 過去に問題となった杉並区、今まだ闘争している寝屋川市、謀らずも東西の2拠点からお互いの研究や被害状況を各地に伝えていく。一見地道な活動ですが、様々な方の協力を得て実現に向けて進んでいきたいと考えています。